治療困難「ネット依存」主な依存対象は「対戦型オンラインゲーム」


NO.9941666 2021/10/24 14:36
低年齢ほど治療困難「ネット依存」知られざる実態 主な依存対象は「対戦型オンラインゲーム」
低年齢ほど治療困難「ネット依存」知られざる実態 主な依存対象は「対戦型オンラインゲーム」
■5年間で1.8倍増加「ネット依存予備軍」の子どもたち
スマホ利用が低年齢化し、GIGAスクール構想によって公立の小中学生に1人1台の情報端末が配布されるなど、子どもたちがインターネットにつながる機会は一段と増している。昨今ゲーム市場が活況で、子どもを魅了するオンラインゲームなども多い。情報端末の使用ルールをはじめ、ネットやゲームへの依存を懸念する学校関係者や保護者も少なくないだろう。子どもが情報端末と適切に付き合っていくには、どうしたらよいのか。ゲーム依存などの治療を行っている、国立病院機構久里浜医療センター院長の樋口進氏に話を聞いた。

──インターネット接続やゲームをやめられない子どもが増えているといわれています。

厚生労働省の推計によると、ネット依存の疑いがある中高生は2012年度に約52万人だったのに対し、17年度には約93万人でした。5年間でおよそ1.8倍に増加しています。

ネット依存と言っても、情報検索からSNS、ゲーム、動画視聴まで、依存対象はさまざま。ただ、圧倒的にオンラインゲームの依存が多い。久里浜医療センターでは、11年7月から「ネット依存治療研究部門」を開設して治療を行っていますが、患者の9割がオンラインゲームによって生活に支障が出てしまった人たちです。

──そもそも依存とは、どのような状態を指すのですか。

簡単に言うと、ある行動が行き過ぎていることと、それによって明確な問題が生じていること、この2つが一緒になった状況が依存です。例えば、ゲームの過剰使用をやめられないとします。そのせいで食事や睡眠リズムが不規則になって朝起きられ..
【日時】2021年10月22日 11:02
【ソース】東洋経済education×ICT