「100日後に食われるブタ」YouTube動画が波紋! 飼い主「食育になれば・・・」

 いま、YouTubeチャンネル登録者数4万9000人を集める「100日後に食われるブタ」が注目を集める一方、動物の命を題材に扱う再生数稼ぎのやり方に疑問の声も上がっている。動画の主人公は、愛らしい表情が特徴の子豚で、その名もカルビくんだ。

【映像】渦中のブタ「カルビくん」

 動画の内容はタイトルの通り。100日後に食べられることを前提に、その日までをカウントダウンで追う様子がアップされている。

YouTubeペット系を題材にしたチャンネルをやりたいという思いがあった。視聴者数が伸びやすいこともあるが、それだけでは普通のペットチャンネルとして埋もれてしまうので、スパイスが欲しいよねということで、タイトルを見てすべての人が頭に浮かぶ“100日後に死ぬワニ”というような、そこから設定としてインスパイアを受けてこのような企画になった」

 6日にABEMAで放送された『ABEMAニュースショー』では、投稿者であるカルビくんの飼い主に話を聞いた。当初はバズるための企画を考えていたというが、犬や猫は飽和状態。そこで、差別化を図りつつ、メッセージ性の強い内容のものとして、この企画が思いついたのだという。気になる再生回数の平均は現在およそ6万回で、注目度は日増しに高まっている。

 しかし、本当に100日後にカルビくんを食べてしまうのか」という疑問もある。そんな疑問に対して飼い主は「この企画自体がそういうコンセプトで始めたものになってくるので、100日後にどうするかは実は決まっていない。ミニブタの成長の過程を見てもらいながら、食育だったりフードロスだったりを伝えるのに食べるのがいいのか、視聴者の意見をくむような形で伝わるような形になればいいのでは」と考えを明かした。この動画については、2チャンネル創設者のひろゆき氏が「この動画は絶対バズる!賭けてもいい」と太鼓判を押している。

 とはいえ、飼い主は「正直、さまざまな意見をいただいている中で、否定的な意見だと『ペットとして飼っているのはかわいそう』という声もあり、過激な人になると、散歩しているときに襲われたりなどのリスクもゼロではないと感じている」などと話し、複雑な心境ものぞかせる。

 お笑いタレントの千原ジュニアが「ずっと見ていた人は感情移入する」と話せば、モデルタレントゆきぽよは「本当に食べられてしまったら日本中悲しむ」としつつも「子どもたちの教育にはなる。子どもだけではなく、私自身、食べる時に『いただきます』と気持ちを込めて言おうなど思うが、愛着は沸いてしまう」と続いた。

 一方、お笑い芸人ジャーナリストたかまつななは「食べないとダメ」と主張すると「それが食育。なぜこれが可愛くて、普段私たちが食べているブタは平気なのか。私としては違いがわからないし、普段食べているブタにも感謝しないといけない。『いただきます』という気持ちを込めるのはそのとおりだ。昔(1990年)、大阪のある新人の先生が豚のPちゃんをどうするかという900日のドキュメンタリーがあった。それも最後は大激論になってクレームや批判も来たが、それと似ている」と加えた。

 これを受けた千原ジュニアが、ガラパゴス諸島を訪問した際、岩に挟まったウミガメを助けるか否かで島民が激論を戦わせていた場面に遭遇したことを振りかえり「両方の意見がある」と話し、判断は難しいという認識を示した。

「両方認めるのが人っぽい気もする」「食べる動物は各国違う。各国の文化を認めない、否定することにもつながる」「他のペットでやる人も出てきそう」

 その後も様々な意見が出された。元週刊SPA!副編集長の田辺健二氏は「食育という目線で言うと食べるべきだが、YouTubeというのが引っかかる。それが企画であり、再生数稼ぎだとみられてしまうと、ちょっとグロくなってしまう」と話し、そもそもYouTubeで扱う題材として疑問を呈した。(ABEMAABEMAニュースショー』)
「100日後に食われるブタ」YouTube動画が波紋 「再生数稼ぎ」疑問の声に飼い主は?


(出典 news.nicovideo.jp)