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【大阪】阪大病院で全ICUがコロナ病床に 心臓病やがんの手術を停止

1 かも ★ :2021/04/30(金) 12:49:36.05

心臓病やがんの手術を停止 阪大病院で全ICUをコロナ病床に 「府はコロナを診てくれと言うだけ」
4/29(木) 18:41

新型コロナウイルスの感染拡大で、大阪では他の医療に深刻な影響が出ています。

【大阪大学附属病院・土岐祐一郎 病院長】
「大阪中で移植以外も大きな心臓の手術とか大きながんの手術ができなくなっている病院が、たくさんあります」

大阪大学附属病院には、専属の15人の医師と約100人の看護師が、すべての治療を行う国内でも数少ない集中治療室があります。

本来は、重い心臓病やがん、臓器移植などの処置に使われる集中治療室。
その機能が今、失われつつあるのです。

【大阪大学附属病院・土岐祐一郎 病院長】
「ICUを使う診療を止めてICUをできる限りをコロナに回してほしいとGW期間だけでもICUをコロナ診療に提供してもらえないかと」

ゴールデンウィーク中も新型コロナの重症患者が増加すると見込んでいる大阪府。
府内の5つの大学病院にきょうから来月9日まで予定していた入院や手術を延期して、重症病床を確保するよう要請しました。


これまでに集中治療室の30床のうち23床で重症患者を受け入れていた大阪大学附属病院。
大阪府からの要請を受け、5月1日から10日まで集中治療室30床を全て、コロナの重症患者用に切り替える決断をしました。
この影響で、重いがんの手術などを停止する初めての事態となったのです。


【大阪大学附属病院・土岐祐一郎病院長】
「病院がお前ら病床を出せばコロナなんかいくらでも診れるだろうと世間はそう思っているかもしれないが、病床を出すということは確実にある医療ができなくなる。その判断を日々僕らはしているが、大阪府はとにかくコロナを診てくれと言うだけで、ほかのことに全然指示はくれない」

他の医療を守るため一度は要請を断ろうとした大阪大学附属病院。
受け入れた背景には、大阪の医療が直面する危機的な状況がありました。

軽症・中等症の患者を受けいている大阪府堺市の病院では、日々、危機的な状況の中で治療が続いています。

「酸素ボンベもらっていいですか?」
「サーチ((酸素飽和度)いくつですか?」
「90!」

大阪の重症患者は、28日時点で、379人。
そのうち、6分の1にあたる62人が、本来重症患者を受け入れる予定ではなかった病院で治療を受けています。

入院先が見つからず、自宅療養をしていた30代の男性。
基礎疾患はありませんでしたが、この堺市の病院に入院してわずか2日で人工心肺装置・ECMO(エクモ)での治療が必要になるほど症状が悪化しました。

【看護師】「救急隊こられました」

30代の男性はECMO治療ができる大きな病院に転院することができましたが、受け入れてもらえなければ、本来、重症患者を診ない病院で治療をしなくてはならなかったのです。

【大阪大学附属病院・土岐祐一郎病院長】
「大阪府がいう『中等症の病院でも診れるじゃないか』というのは、そんなに簡単にはいかない。そうすると大学病院のベッドを差し出さないと救えない人がいる。簡単に病床を増やせないのは、病床を増やすことは、ほかの医療を切り捨てている。僕らはそれを順番に天秤にかけてやっている」

大阪の医療は、今経験したことのない局面を迎えています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a4b6261fb9eccfc5001eb6b8eefc037b62ee4d82