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【人権団体が反発】射撃で金のイラン選手 革命防衛隊出身

東京五輪の射撃で金メダルを取ったジャバド・フォルギ選手(41)がイラン革命防衛隊所属ということが明らかになり、一部スポーツ人権団体から反発が起きているとイスラエルメディアのエルサレム・ポストが25日に伝えた。

報道によると、この日イランのスポーツ人権団体であるナビド連合は声明を通じ「フォルギはイラン革命防衛隊の一員として長く活動した。彼にメダルを授与するのは大会に参加した選手らに対する侮辱であり、国際オリンピック委員会(IOC)の名声にも汚点になるだろう」と主張した。

ナビド連合は続けて「今年初めにイラン革命防衛隊員が五輪に参加する可能性があるとIOCに知らせたが特別な措置は取られなかった。(フォルギに対する)調査が完了するまでメダルを回収すべき」と強調した。

また彼らは「フォルギが2013年からシリアで服務していた当時、『テロ活動』に加担した可能性がある」と付け加えた。

フォルギ選手は24日午後に朝霞射撃場で開かれた男子10mエアライフル決勝で244.8点を記録し1位となった。今大会でイラン初の金メダルで、専業選手でなく看護士として活動する高齢の選手が収めた快挙に多くの人が喜んだ。

これに対しイランメディアはフォルギ選手のニュースを1面に掲載し、「国民健康の守護者であるフォルギの歴史的な射撃で予想できないメダルを獲得した」と伝えた。来月就任予定のライシ次期大統領も決勝終了から数分もたたずに彼に電話をかけたという。

しかしイスラエルメディアのタイムズ・オブ・イスラエルは「この日フォルギに祝意を伝えた人の中には革命防衛隊のサラミ総司令官もおり、彼はフォルギを『熱烈なイスラム革命の守護者』として褒め称えた」と伝えた。また「フォルギは表彰時にも壇上で軍人の敬礼をした」と報道した。

これに対しイラン系米国人人権運動家のローダン・バザルガン氏が「IOCがイラン革命防衛隊員が五輪に参加するように放置していた理由は何なのか」と批判するなど人権活動家の反発が出ている状況だ。

イラン革命防衛隊は1979年のイラン革命後に創設された部隊で、正規軍でありながらイラン政府軍とは別に存在する独特の構造を持っている。存在目的はイスラム教に基盤を置いた政権を守護することで、宗教指導者性格の最高指導者ハメネイ師が直接統率する。

その数は19万人で、イラン正規軍42万人に比べて少ないが、陸海空軍と海兵隊で構成され、特殊部隊や情報部隊も運営しており質的優位を持つ精鋭軍だ。革命防衛隊は1月に韓国のタンカーを拿捕し韓国でも知られた。

イラン革命防衛隊は各種テロ団体支援と民間人射殺などを行い、2007年に米国が「テロ支援組織」に分類し、2019年4月に米トランプ政権当時に「外国テロ組織」に指定された。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d01e949b6f22a39a08723640ae8bdd16266d469d